COLUMUN
法律コラム

第11回●コロナを理由に、離婚後の面会交流を拒否されたのですがどうすれば?
法で解決できること=人生においてハッピーエンドか、必ずしもそう言い切れないのが世の常です。ここでは弁護士水谷が法律専門家としての見解だけに関わらず、お話しさせていただきます。多くの人生に寄り添ってきた彼女だからこそ言える、芯の部分が垣間見えると思います。
新型コロナウイルスの感染の再拡大が著しくなり、2021年1月8日に再び、緊急事態宣言が発令されるに至りました。
世田谷用賀法律事務所では、平素から離婚事件、家事事件を多く取り扱っていますが、最も「コロナウイルス蔓延で大きく影響を受けた」と感じるのは、離婚・別居後の同居していない親と子との時間、相談者さまがおっしゃる「面会交流」です。
日頃から「面会させるorさせない」でもめている元夫婦は要注意
コロナウイルスが蔓延してから、子どもと同居し、監護している親(監護親)からの「感染の懸念があるから、面会は差し控えたい」という要望が増えました。
当然、子どもと離れて暮らす親(非監護親)からは、「日々、感染しないように気つけているし、変わらずに会わせてほしい」という反応になるわけです。
もともと、「会いたい」という非監護親と、「会わせたくない」「会わせてもいいけど、一定の限度のもとで行いたい」という監護親とが対立して起こるのが面会交流の問題。
離婚・別居後も「双方が親なことは変わらないし、お互い譲りあって」とという対立しない姿勢の元夫婦もありますが、そうでない事案があるのもまた事実です。
もともと面会についてあまり揉めたことがなかったケースでは、新型コロナウイルスの蔓延という事態が到来しても、柔軟にやりとりができている様子ですが、もともと面会について対立してきたケースでは、この「コロナ」の存在は手ごわいものになりました。
「感染が心配」という監護親の気持ちも、「(気を付けているし)親である自分に会ったからといってリスクは変わらない」という非監護親の気持ちも、どちらもやむを得ないものだからです。
対面での面会を続行する場合も多い
もちろん、感染の注意を払いながら、対面での面会が続行されている事案として多いのが、以下の事例です。
・面会を希望する父親はテレワークに移行していて、実質的な感染リスクが低いとみられる場合。
・面会を希望する父親は外で働いているけれども、そのことに子どもを監護する母親(自分も働いているなど)に一定の理解がある場合。
・面会にはひょっとしたらリスクがあるかもしれないけど、会いたい親が自ら2週間の行動歴や体温表などを(殊勝です…!)つけて提出して見せる場合。
・会う前に有料のPCR検査や抗原検査を受診する場合。
正解は一つではありませんが、皆それぞれがコロナと両立しながら親と子のつながりを保つ方法を模索しています。そして、その根底にあるのは、やはり「親子」ということ。
「自分の子だから、ハイリスクだと感じるなら面会を申し入れないだろう」。そして、面会で感染するようなことが万が一にもあったとしても「それは親だから…」ということが、心の奥底にあるようにも見受けられます。
「オンライン面会」があまり適さない世代
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